第1期 修了式と受講生の声「学びを終えて」

受講前との変化

病院経営マネジメントは「数字が最も重要」と思っていましたが、「数字だけではなく現場で働いている人の動き方がとても重要である」と気付くことができました。大学病院で普段みている臨床現場が医学知識のインプットだけではなく、病院経営的にどんな工夫がされていて、どんな施策が考えられるのかということを見出すアウトプットの場になりました。世界の見方が1つ増えたような感覚で、医療に対する関わり方の選択肢をさらに増やすことができました。

魅力的な教育機関や病院は既存の場所に限局されて、そこに身を置くことでしか学びは得られないと思っていました。しかし、本プログラムでブランディングや人材育成、リーダーシップについて学び、「魅力的な環境が自分の周りになくても、自分次第でその環境をつくることだって出来る!」と思えるようになりました。

同世代の医学生の中に、既にビジネスをやっていたり、学会に参加したり、と積極的に様々なアクションを起こしている学生が多くいることを、てらっこを通じて知ることができました。それによって自分の中にも「何かにチャレンジしてみたい!」というモチベーションが生まれました。

この1年間で、より経営に対する興味が強くなりました。それは、講義を聞きながら生活を送り、いろいろと経験する中で、「経営の手法は私たちの生活に非常に近いものだ」と考えられるようになったからです。日々、たくさんの人に囲まれ、関わる人間の組み替えはあれどチームで物事に取り組み、何かしらの評価基準を置いてそれを評価している私たちは「自分の人生をマネジメントしているのだ」と感じられるようになりました。受講前、自分が本格的に経営やマネジメントを担う役割に立つのは遠い将来のことのように思っていましたが、今の自分の困りごとを解決するにはこの手法を学ぶことがいかに重要かを痛感させられ、姿勢が変わりました。

「マネジメント=経営」という印象でしたが、広報・人材採用も含めた(ヒト・モノ・カネ・情報など)全てが必要で、どれがチームに欠けていても難しいことを知りました。まずは、地に足をつけて実習でたくさん吸収し、自立して自分で考えて患者さんのために医療ができる臨床医になろうと強く思うようになりました。

自分の所属組織において、上司、管理職の発言、人間関係、関心事項などをより俯瞰的に見ることができるようになったと思います。それぞれがどの立場で、組織をどのようにしたいという思いで動いているのか。一方、自分自身がどのように立ち回るのか、まだあまり鮮明になっていないところもあります。
病院には自分自身に見えている視点だけでは測ることができない様々な動きがあることを知り、他者との会話によって全体の動きを測ること、その中で自分の果たすべき役割を考え実行すること、自分自身のみの独りよがりな考えにならないよう意識するようになりました。

マクロな視点では「医療におけるそれぞれの組織の意思決定権を誰が持っているのか」について学びました。自分がアクションを起こしていく上での組織へのアプローチの仕方などを考えることができました。ミクロな視点では「自分が組織をつくっていく上で何が重要なのか」を考えることができました。スタートアップが陥りやすいポイントとして、初期のチームメンバーを多くしてしまい、人手だけが多くなって意思疎通が困難になり、事業が進まないことが挙げられます。一方、今回の受講の中で「より遠いところに行きたければ、みんなで行こう」ということにも気付けました。これら両方の視点を持ち合わせて自身の活動を進めていきたいです。

病院経営の中でも、元々 関心のあった病床再編や在宅医療の導入といった地域医療構想に関わる取り組みについて考えたことはありましたが、講義を通して、医療DXやまちづくり、BCP、医療安全、ブランディングなど、より多様なイシューに触れることができました。また、それらを支える根幹の考え方である、組織や人をどのように動かしていくかなどについても学び、病院経営をより網羅的かつ立体的に捉えられるようになったと感じています。

大学の実習中も、患者の病気についてだけでなく、その病院全体での取り組みについて知ろうと思うようになりました。これまで「広報は自分にあまり関係のないもの」と思っていましたが、関心をもつようになりました。「医療業界は狭くてイヤだな」と思っていましたが、「狭いからこそ、人脈も他の業界より築きやすい」とポジティブに捉えるようになりました。

自分が大学生活やサークルなどで感じてきた悩みへのアプローチ方法が変わりました。医療マネジメントの視点で見ると解決方法が思いつき、とても役に立ちました。また、今回多くの講師の方と出会い、いろんな働き方があるのだと分かり、自分の将来を考えるのがとても楽しくなりました。

大学や学外での病院実習において、臨床学習以外に、多職種連携や地域医療について主体的に学ぶことが増えました。その際、「Terracoで学んだ知識や考え方を現場でどのように活用できるか」を考える機会が増えたと感じます。Terracoを通じて、組織全体、そしてそこで働く「人」について常に考える視座が生まれたと思います。

自分の将来のキャリアについてより幅広く、様々な視点で考えるようになりました。また、病院や医療を支える上でより多くの分野の勉強や人間関係が必要だと思い、キャリアや普段の立ち振る舞いを考えようと思いました。

受講前に作成したルーブリックの自己評価と比較したときに、評価が下がった項目がありました。これは、理解度が低下したということではなく、今までなんとなく理解しているつもりでいたことが、実際に講義を受けたことによって内容の奥深さや課題が明確になり、もっと学んでおかなくてはならないことがたくさんあると感じたことによるものです。そのため、「医療マネジメントは自分が思っているよりも複雑だ」という意識をもちながら医療と向き合えるようになりました。

印象に残っている学び

「病院経営に強いのは医師だけではない」という学びが大きかったです。院長は医者であるけれど、経営陣は必ずしも医師である必要はなく、「優秀な経営力をもつ人材を配置していきたい」と思うようになりました。

経営者や事務職の仕事内容を知れたのが良かったです。医療提供者という立場だけでなく、病院運営・人事、医療政策の視点をもって医療に携われるようになりました。大学の授業や実習では学ぶことができない、他職種の領域を学習することができました。

コミュニティホスピタルの意義、取り組み、ポジショニングについての学びが印象に残っています。

医療政策や診療報酬改定についての授業が印象的で、自分が将来必ず関わるであろう医療業界の仕組みがどのように決められていくのかを理解することができました。政策の窓モデルや虫の目・鳥の目・魚の目のお話など、印象的なお話も多く、理解が進みました。

紀平さんのお話の中にあった、「PSRフレームワークによるマネタイズ」が印象に残っています。顧客の具体的な悩みは何か、それをどう解決するのか、どんな未来(数字)が待っているかというPSRの3要素は、人と関わる上でどんな場合においても明確にすることが重要だと考えたからです。特に、ライザップのCMの例を挙げ、P(問題)とR(結果)が強固であれば、詳細な説明がなくとも顧客は価値を感じると説明されていた部分を伺い、確かにそうだと納得しました。こちらの講義はブランディングに関するものでしたが、これはリーダーシップを取る上でも重要な考え方だと感じ、Terracoの講義間のつながりや内容の多様性に対するしっかりとした芯を感じることができた、個人的には感動の回でした。

人材採用の回が印象深いです。外科医を募集するなら、「初めから主役」といったポスターを作るという話が衝撃的で、実際にスプレッドシートによるワークで「AIにここまで良いキャッチコピーを作ってもらえる」ことにも驚きました。

病院広報や人材採用に関する講義で学んだ、病院ブランディングの重要性が特に印象に残っています。医療の質以外のどういった要素によって、どのように病院が選ばれているのかについて以前から関心がありましたが、本講義を通して、選ばれるための具体的な手法を知ることができ、「地方や中小病院の変革に取り組みたい」と考えている自分にとって大変参考になる内容でした。

石坂さんの講義は病院改革をどのように行ったのか、具体的な内部資料や数字を提示しながらでしたので具体性があり、面白く印象に残りました。村上さんの講義はしっかりとケーススタディを行うことができ、ゼミ生のパーソナリティにも触れることができて印象深かったです。

医療政策・診療報酬改定について、財源、利権団体、政治家など多くの個人・団体の思いが複雑に絡みあっていることを知り、集団での意思決定の困難さを学びました。

受講生の質問内容が毎回の講義で印象に残っています。最初のオリエンテーションで自己紹介など、それぞれの活動や志を共有いただけたおかげで、「この質問はこんな背景があるからかな?」と考えながら、質疑応答の時間も含めて楽しい学びとなりました。

これからの病院は病院だけで完結する時代ではないので、地域に根差し、地域に必要とされるように動いていきたいです。

村上さんの組織改革の回が特に印象に残っています。自分の強い想いだけで物事は動かず、細やかな根回しや様々なタイミングなどによって成功するのだと分かりました。正直、今の自分には組織を変えるなんて到底できないとは思いますが、今回の学びが頭の中にあるというだけで行動する恐怖感はかなり薄れたと思います。

医療マネジメントを語る上で、もっと大切なことは「人と人とのつながり(縁)」をどれだけ大切にするかだと思いました。1つ1つのテーマが有機的に関連しあっていると感じましたが、特に印象的だったのは、「まちづくりと医療」についてです。

平松さんや松本さんなど、今まで医療について考えたことのない分野のお話を聞くことができ、より興味のある範囲が増えました。色々なところにアンテナを張り巡らせることの大事さを感じました。

私が特に印象に残っているのは藤井さんの講演で、病院とまちづくりについての内容です。私は元々藤井さんと面識があり、実際に甲佐町にも訪れたことがあったので、新しい情報は少ないかなと思ったら、数年のうちに新たな事業が進展していてとても驚きました。このようなスピード感のある事業の進め方については、非常に学びになると共に真似していきたいと思いました。

 Terracoでの学びを活かしてこれから挑戦したいこと

自分が代表を務める法人の組織運営に、人事評価や人材育成、給与面での工夫を早速取り入れたいと思います。また、自分が目指す医師像は「命を諦めない世界一の外科医」です。その医師像を実現するため、災害医療や医療政策におけるアプローチも将来実行したいと思います。

病院のブランディングにとても興味があります。医療者として働くに加え、人材育成・教育に関わりたいです。

医療マネジメントの学会に参加してみたいと感じました。また、将来的にMBAの取得にも興味があります。

まずは在学中、さまざまな場面でリーダーシップを取る実践から始めたいと考えています。講義を聞き、インプットされた学びが、実践の中でアウトプットすることでより深まると考えています。具体的には、病院総合診療医学会では学生セッションの代表に取り組む予定です。また、実習においては、ただ単に医学を学ぶだけでなく、働く医師のリーダーシップや病院経営について、批判的視点を持って観察したいと考えます。

自分が将来勤める病院で、院内で変えるべきことがあれば、そして自分がそれに情熱を持てば、行動を起こすこと。そのときに最終回の村上さんの話を思い出すこと。来年部活で後輩を育てるにあたり、仕事を任せること。実習班でも部活でも、「遠くへ行きたければみんなで行け」を実現させること。

後期研修の終了後、家庭医としてクリニックで働くことを考えております。将来的にはクリニックの院長(開業 or 医療法人内での院長かは分かりませんが)を目指そうと考えております。その中で、ここでの学びを振り返りながらマネジメントを行えたらと考えております。また、その過程で村上さんにぜひともクリニック経営についてご相談させてください!

1人で何かをするよりも、少しでも多くの人と一緒に何かをしてみようと思います

臨床医と併行し、起業を選択肢の1つとして考えています

元々興味のあった地域医療構想に関わることだけでなく、より網羅的に病院経営に関わることも視野に、キャリアを探っていきたい思っています。

「臨床に加えて何かを学びたい」という比較的軽い動機で参加しましたが、結果として、病院経営に関する理解が深まっただけでなく、さまざまなキャリアを歩まれている講師陣のお話や、多様なバックグラウンドを持つ受講生との交流を通じて、自分自身のキャリアを見つめ直す非常に良い機会となりました。病院経営に興味がある方はもちろん、将来のキャリアに少しでも迷いや関心がある方にとっても、得るものが多いプログラムだと思います!

広報に興味をもつようになったので、広報に関して学んでいきたいです。

自分が今いる環境で学び吸収するだけではなく、環境そのものを変える(組織改革)ことに挑戦したいと思っています。

医療過疎地域において、行政と連携してまちづくりに関わりたいと考えています。

初期研修や臨床とより真剣に向き合いたいと思いました。これからいろいろなことをしていくにあたり、その根幹を支える「自分が医師である」というアイデンティティを鍛えたいと思います。

何か特定のことについて挑戦してみたいというのはまだありませんが、Terraco 1期生に応募したときのように、「新しいことに挑戦し続ける姿勢」を維持していきたいと思います。個人的には、新年度から研修医として働き始めることになるので、平松さんから教わった医療安全を実践していきたいです。

Terracoを受講したい方々へのメッセージ

「持続可能な医療とは何か?」その問いに答えることできるプロブラムがTerracoだと思います。このプログラムを通じて、持続可能な医療への自分なりの問いと仮説設定を磨いていきましょう!

医療マネジメントに興味がある学生にとっては、概要を掴む有意義な機会になると思います。先生方も気軽に質問に答えてくださり、自身の中でマネジメントについての解像度が上がりました。

Terracoで、医療を社会的側面からみる視点を養うことができると思います!

少しでも興味をもったら、迷わず飛び込んでみてください。後悔することは絶対にないと断言します。ファーストペンギンになりましょう!

Terracoでは単に経営のことだけではなく、幅広い視点を持って、これからの社会を生き抜いていくために必要な知識をつけていただけると考えています。楽しく交流しながら、自分の視野を広げてみませんか?

初めはちんぷんかんぷんかもしれませんが、それでも頑張ってメモを取って、出来れば事前のシラバスから内容を予測して下調べし、メモをたくさん取ってください。特に、まだ実習していない学年の人たちは、「1年後にようやく理解が深まってもう1度聴きたくなるはず」です。そのときに後悔しないよう、毎回予習し、分からないことをメモしておくのがオススメです!なかなか聞けない話ばかりなので、大いに楽しんでください!他の方たちの質問もとても勉強になります。

医療マネジメントの第一線で活躍している講師陣の生な話を体系的に1年間かけて聞ける貴重な機会です。そして、ゼミ生の仲間も非常に魅力的です。Terracoに興味を持った時点で、あなたはマネジメントに素質があると思います。是非、Terracoの門を叩いてみてください!

普段の実習の裏側を見ることができる、また病院の果たすべき社会的役割について考えられる、大学の学びでは得られない貴重な体験ができます。ぜひ、ご参加ください!

講義も大切ですが、「ここで出会った他の大学の皆さんや講師の先生たちとの出会いも大切」と感じる1年でした。

普段、なかなか話を聴くことのできない講師の方々のプログラムを無料で受けることができ、全国の医学生の意見も聞け、参加して損になることは無いです。自分の新たに興味を持てることにも出会え、ぼんやりと将来の方向性も決まるかなと思います。

「医療マネジメントを学ぶ」と聞くと、とても難しく聞こえると思います。実際、私は講義を聴いても分からないことだらけでした。しかし、Terracoは飛び込んできた皆さんを温かく迎え入れ、導いてくれます。医療マネジメントの沼へようこそ!

医学部の授業だけでは物足りない方、医学以外にも興味関心が広がってきた方にぜひオススメしたいです!

医療は思っているよりも幅が広いです。そのことをTerracoで思う存分感じてください!

Terracoに応募した皆さんは、とても行動力があります。これだけでも十分スゴいです。講義が難しいと感じたり、同期の受講生と比較して劣等感を感じてしまったりすることがあるかもしれませんが、全く気にする必要はありません。今の自分の選択を肯定し続けてください!

医療マネジメントゼミ「Terraco」第1期 修了式

2026年3月7日(土)

てらっこ 全12回のプログラムのうち、唯一のリアル開催であり、冒頭から非常に盛り上がりました。

当日のプログラムは「組織改革・ボトムアップ」がテーマ。
4グループに分かれ、ケースシナリオをもとにグループディスカッションを行いました。

絶対的な正解のない問いに対し、グループそれぞれのカラーが醸し出され、多様性ある議論になったと思います。また、自身とは異なる受講生同士の発想に刺激も受けたようです。

受講生の1年にわたる成長が垣間見えたワークとなりました。

和気あいあいとしたプログラムから一転、修了式では修了証書の授与とともに1人ずつからスピーチ。涙アリ、笑いアリ。


実績のないプログラムに対して1年間 完走してくれた1期生たちに感謝です。
また、「第12回 受講生の声」に、“てらっこらしさ”がとても感じられました。よろしかったらお読みください。

懇親会もあっという間のひととき。開放感に満ち溢れ、修了式に相応しい宴となりました。

若者と一緒にこれからの医療の在り方を考え、最も教わっていたのは運営側の我々かもしれません。医療マネジメントゼミTerracoという学び場を創って良かったです!

「教室を出たらコトを為すのみ」
「知的に暴れよ」

また会いましょう!